転職すると給与は上がる?「じつは、下がります…」

転職したら給料上がるんですか?

第二新卒くん
「転職で給料がアップした」という話を聞きました。
本当に上がりますか?

サイトウソンミ
月収ベースでは上がるケースもあります。
しかし、年収や生涯給与で比較するとやっぱり転職しないほうが給料は高いです。

「転職で年収アップ」とテレビCMや電車の広告、ネットのバナー広告で見かけますね。本当でしょうか?

今回は、いくつかのデータを参照しながら、転職することで本当に給料や年収が上がるのかを検証します。

目次

転職回数と年収の関係

元リクルート出身で、漫画「ドラゴン桜」の続編「エンゼルバンク」のキャラクター、カリスマ転職代理人・海老沢のモデルになった海老原嗣生氏の著作「雇用の常識」から転職回数と年収、さらに年齢の関係を調査したデータをご紹介します。

40歳、転職回数によって年収に変化が…

この図は40歳の平均年収が転職回数によって変わるというもの。新卒入社し一度も転職しなかった方の平均年収は731万円。一方、3回転職してしまうと平均年収が580万円までダウン。年収にして151万円もの差が出ます。

27歳、やっぱり転職するほど年収が下がる

40歳ではなく20代ではどうでしょうか?27歳時点での比較では、転職無しが平均年収459万円に対し27歳時点で3回転職している方の平均年収は367万円でした。27歳という若年層でも92万円もの差が出ます。

27歳から40歳までの転職回数と平均年収の詳細データ

年齢 転職なし 1回 2回 3回
27歳 459万円 441万円 400万円 367万円
28歳 471万円 466万円 418万円 412万円
29歳 496万円 468万円 471万円 417万円
30歳 527万円 490万円 449万円 461万円
31歳 573万円 539万円 513万円 474万円
32歳 578万円 547万円 495万円 516万円
33歳 565万円 571万円 554万円 517万円
34歳 609万円 564万円 535万円 511万円
35歳 600万円 587万円 552万円 525万円
36歳 635万円 578万円 568万円 545万円
37歳 662万円 611万円 574万円 564万円
38歳 674万円 630万円 623万円 545万円
39歳 702万円 667万円 635万円 576万円
40歳 731万円 697万円 618万円 580万円

転職回数と平均年収のデータから以下のようなことがわかります。

  • 全年齢において転職を一度もしなかったケースが最も年収が高い
  • 転職回数が増えるごとに年収は減る傾向
  • 年齢が上がるほど、転職回数と年収の差額は大きくなる
  • 転職回数が多くなるほど年収が上がったケースはほぼない

サイトウソンミ
事実、転職をすることで年収は下がってしまいます。

生涯給与の変化、転職は1億円損をする?

転職回数が増えるほど年収が下がりました。では生涯給与は転職によって変化があるのでしょうか?

就活・転職に関する多くの著作があるライター石渡嶺司氏の著作「転職は1億円損をする」からショッキングなデータをご紹介します。

転職は1億円損をするの試算生涯給与

かなり極端な例での比較ですが、試算によると「転職によって1億円以上の損失」という結果になりました。

  転職なし 転職あり
退職金 2240万6000円 0円
企業年金・厚生年金 5900万円 800万円
健康保険 -8万7430円 -4808万7430円
生命保険 -940万800円 -958万5600円
住宅補助・社宅 0円 -1440万円
交通費 0円 -5751万400円
合計 +7191万570円 -1億2158万3430円
差額 1億9349万4000円
  • 退職金:新卒から定年まで在籍した場合と、転職を繰り返し退職金制度がいずれもなかったため0円だったケース
  • 年金:新卒から定年まで厚生年金&年金を受給した場合と、25歳から国民年金一本になったケース
  • 健康保険:組合健康保険の会社に定年まで在籍したケースでの病気時の費用諸々と。健保非加入の会社に在籍し病気など諸々の諸経費の比較
  • 生命保険:定年まで在職し生命保険の第んたい扱いで保険に入ったケースと、新卒を3年で退職後に自営業となり保険に入った場合の比較
  • 住宅補助・社宅:家賃12万円の賃貸マンションを社宅として用意したケースと、家賃12万円のマンションに住宅補助など一切支給されないケースの比較
  • 交通費:交通費全額支給のケースと、栃木県那須塩原駅から東京駅まで通勤した場合を想定した比較

おおげさな比較ではありますが、退職金など転職によって大きく変わってきます。

生涯給与別の試算

独立行政法人「労働政策研究・研修機構」が出したユースフル労働統計2014-労働統計加工指標集-の値を参考に算出した金額もご紹介します。生涯給与ベースではどれほどの差があるのでしょうか?

平均でみると”転職せず”に同じ会社で働き続けるほうが生涯給与は高い

  • 転職”した“場合の生涯給与:大学・大学院卒:2億5180万円
  • 転職”しない“場合の生涯給与:大学・大学院卒:2億7580万円

出典:サラリーマンの生涯年収。下がり幅がすごい!

転職を挟むことで退職金が大きく下がることが大きな変動要素のようです。

新卒組は幹部候補、第二新卒や中途採用は消耗品

おそらく、どこの会社も新卒から長く勤めている人材が幹部候補、中途採用組は働き蟻やソルジャー要員なのでしょう。

40代・50代での管理職の転職であれば違いますが、20代・30代での転職ではどうしても消耗品のような扱いになってしまいます。そのため、新卒組に比べれば出世のスピードも遅くなり。結果、給与にも大きな差が出てしまいます。

サイトウソンミ
新卒で入社した会社で長く勤めるというのが一番無難な生き方だということが明らかになりました。

まとめ

転職をすることで年収や退職金、各種手当てなど下がってしまうという悲しいデータをご紹介しました。

新卒から定年まで勤め上げる場合と転職組のもっとも大きな差となるのは退職金。

参考20代、30代転職者の退職金はなぜこんなに低いのか——終身雇用崩壊でも変わらぬ制度

こちらの記事でも言及されていますが、転職が一般的になりつつも退職金制度のアップデートはされないため生涯年収に大きな差が出てきています。これについては、今後も大きく変わることはないでしょう。

とはいえ、あなたは転職せずに今の会社に一生勤め続けるなんて「ありえない!」と考えているはずです。いずれ今の会社から旅立つときも必ずくるのです。

転職によってこのようなデメリットがあることは知っておいてください。

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この記事を書いた人

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